1~3月は味噌作りの季節
目次
味噌の作り方
大豆、塩、麹があれば作れる、味噌作り。最初は、難しく感じるかもしれませんが、作ってみると簡単です。1度作れば、半年から一年後には、美味しい手作り味噌が食べられます。
味噌は、発酵食品としても有名です。手軽に、毎日食べられる食材です。手作り味噌と市販の味噌の違いについても考えてみたいと思います。
味噌の作る時期
味噌は寒い1~3月頃に作ります。寒い時期にゆっくり発酵が始まり、夏場は急激に発酵するので、夏場に作るのは向いていません。1~3月の寒い時期に味噌作りをすると、早くて6カ月後、しっかり発酵させて1年後、さらに古ければ古いほど発酵していて、体にはいいとされています。
毎年、味噌の味は違う
大豆、塩、麹は、毎回同じ量なのに、毎年、味や色が違う味噌が楽しめます。その年の気温や湿度でも変化がありますが、保存する場所によっても発酵の仕方が変わります。毎年、友人を集め作りますが、同じ場所で作ったのに、翌年、味噌を持ち合って試食すると、それぞれ違う味噌に仕上がっています。味噌は生きているのですね。
味噌の材料は3つ
味噌の材料は、大豆、塩、こうじです。
麹について
麹にも色々種類があります。
■乾燥麹
乾燥麹は、初心者の方にお勧めです。乾燥しているので、日持ちします。
■生麹
生麹は、珍しいかもしれません。私は、生麹を使っています。生麹ですから、届いた翌日には、味噌作りをしないといけません。なので、作る日を決めて、その前日に届くように生麹を手配します。生麹は、大徳商店さんで手配しています。
■玄米麹
健康の事を考えたら、玄米麹がオススメです。味噌が深い味わいに出来上がります。私も最初は、健康を考えて玄米麹で作っていました。最近は、生麹の優しい味わいが好きで、生麹で作っています。
■生麹の購入先
●生麹(ショップ:大徳屋商店) 1キロ
大徳屋商店(おおとくやしょうてん)連絡先
〒028-0516 岩手県遠野市穀町2-8
TEL 0198-62-3041 FAX 0198-62-0616
ネットで注文して、詳細はメールでやり取りしました。生麹なので作る前日に届くようにしています。
塩について
我が家の塩は、長い事海の精あらしおを愛用しています。子供がアトピー体質なので、健康の事を考えて、市販の塩ではなく、海の精を使っています。値段は、市販の塩と比較すると高めですが、体の事を考えると、調味料は、きちんとした物を選ぶようにしています。
●海の精あらしお
簡単 味噌の作り方
大豆は、前日から一晩、多めの水に浸しておきます。翌朝、水を吸って倍に膨らみます。
汚れた大豆は、取り除きます。大豆はe-zakkoku米で毎年購入しています。多めに購入して、味噌作りや大豆料理に使っています。五目煮、ひじき煮、揚げ大豆など、美味しく頂いています。
■大豆の購入先
●大豆1キロ (ショップ:e-zakkoku米)
大豆を柔らかく煮る
大豆を柔らかく煮る為に、私は圧力鍋を使います。柔らかさは、小指と親指で豆を潰した時に、潰れる柔らかさです。小指を使うのは、小指でも潰れる柔らかさにする為です。
麹と塩を混ぜる
大豆を柔らかく煮ている間に、べつの容器で、麹と塩を混ぜておきます。大豆を全て煮終わったら、大豆をマッシャーなどで細かく潰します。
量が少なければ、マッシャーだけで大豆を潰す事が出来ますが、我が家は、大量の大豆を潰すので、ミンサーで大豆をミンチにして、その後、更にマッシャーで混ぜています。時々、大豆の潰し忘れがあり、大豆の形のまま味噌に仕上がる時があります。それもまた、手作りの良さです。
潰した大豆と塩麹を混ぜます。手で全体が混ざり合うように、しっかり混ぜます。固い時は、大豆の茹で汁を少量入れながら混ぜると、混ぜやすくなります。最後に、団子状に丸めるので、水分を入れ過ぎるとビシャビシャになりますので、水加減は大切です。水分が多いとカビの原因になるので、注意が必要です。
味噌団子
味噌が全体に混ざったら、団子状にします。味噌を保管する容器や壺は、熱湯消毒、もしくは、35度以上のアルコールで消毒をします。消毒をした容器に、味噌団子を投げ入れます。空気が入らないように、投げ入れて行きます。空気が入らないように、仕上げて行きます。空気が入るとカビの原因になります。
味噌を平らにしては投げ、平らにしては投げを繰り返し、平らな状態に仕上げます。
表面を平らにして、容器に付いた汚れはキレイに布巾で拭きます。汚れているとカビの原因になります。
カビ対策に味噌の表面に塩を振ります。
味噌作りの悩みと言えば「カビ」ですね。カビ対策で、いろいろ工夫しました(ラップ、竹の葉、塩)が、一番良かったのは酒粕です。味噌の上に塩を敷いて、酒粕を乗せて空気に触れないようにしています。酒粕を乗せるようにしてから白カビが発生する事はありませんでした。
●酒粕 八海山
酒粕を全体に敷いて空気に触れないようにしています。味噌が完成すると、この酒粕は味噌の色になります。味噌とは別に保管して「魚や肉の味噌漬け」にしたり「酒粕入り味噌汁」にして楽しんでいます。なので、酒粕は子供たちでも食べやすい、まろやかな味の物を選んでいます。今回の酒粕は板状の物が崩れた状態ですが、練り状態の酒粕の方が敷きやすいかもしれません。この板状の酒粕でも白カビは発生しませんでした。
味噌の上に乗せる酒粕ですが、練り状の酒粕でも、固まった平らな酒粕でも、どちらでも大丈夫です。両方試しましたが、問題なくカビ対策が出来ました。
※天地返しについて・・・本来、数か月後に天地返しをして、上と下の味噌を入れ替えるのですが、上に酒粕の蓋をしているので、天地返しはせずに、完成するまで何もせず保管しています。天地返しをしなくても、美味しい味噌が出来ています。
味噌の作りの壺容器
●味噌作り用切立て壺
味噌作りの容器といえば「切立ての壺」です。丸壺だと天地返しが大変なので、このまっすぐなタイプがオススメです。ひとつ持っていれば梅干し作り、漬物作りに使えるアイテムです。
私も、以前までは味噌作りといえば「切立て壺」だったのですが、これに重石を入れると重たいです。腰を痛めます。それに、蓋と器の密閉がないので(乗せてあるだけ)白カビがどうしても発生しています。そこで、タッパーウエアーの容器に替えました。タッパーが軽いので、味噌の出し入れがものすごく楽になりました。空になった容器の保管も重ねられるので使いやすいです。
●タッパーウエアー
私が愛用しているサイズ「マキシングデコレーター11,000ml」です。1タッパに8キロの味噌が入れられます。これを3タッパ分作って1年分です。とても良い商品なのですが、とても高いです。それに購入方法は、ご近所の販売員です。タッパーウエアーの商品は、とても素晴らしい物なのですが、近場で手軽に売っていないので、タッパーウエアーの販売員から直接買わないといけないのが、手間ですね。値段は高くて手軽に買えませんが、商品は本当に良い物です。
酒粕の上にラップを敷いて、落し蓋(皿)を乗せ、2キロの重石を乗せています。子供もお手伝いしてくれます。
●落し蓋
●重石
蓋をして完成。空気が入らないようにしっかり密閉。
新聞紙をフタの上に乗せ、ポリ袋の中に入れ、空気に触れないようにしています。
味噌の作りのカビ対策
翌年、味噌の蓋を開けた時、カビが沢山あるか、無いかの違いがあります。カビが多く出来た時は、やはり空気が入らないように、しっかり密閉出来ていない事が第一です。
1、空気が入り、密閉出来ていない
2、消毒がしっかり出来ていない
カビが出来てしまった場合
カビは、取り除きます。白いカビは食べられますので、根こそぎ取る必要はありません。大きいカビや気になる部分だけ取りましょう。
滅多に出来ませんが、黒いカビは食べられませんので、完全に取り除きます。
味噌の保管方法
味噌は、陽の当たらない涼しい場所に保管しましょう。温かい部屋や陽の当たる場所に置くと、発酵が早まり、味噌が傷んでしまいます。
納戸や床下、陽の当たらない台所の隅など、涼しい所に置くようにしましょう。置く場所によっても、味噌の発酵具合が変わります。気温、湿度で味が変わるのです。味噌は生き物ですね。
市販味噌と手作り味噌の違い
市販の味噌は、どれを見ても同じ色、同じ味。でも、手作り味噌は、発酵の仕方が毎年違います。水の量が若干違うだけで、味噌の出来上がりも変わるのです。
市販の味噌は、添加物が入って調整されているのではないか?と思うぐらい、発酵が遅く感じます。古くなっても、色が変わらず、味もそのまま。
手作り味噌は、古ければ古いほど、体に良いとされています。発酵力もすごく、色は黒ずんで、深い味わいになります。新しい味噌と、古い味噌をブレンドして味噌汁にすると、体にもよく、美味しく食べられます。
子供の健康、家族の健康を考えると、手作り味噌がオススメです。買うより、手作り味噌の方が値段も安く出来て、節約にもなります。健康で節約にもなる手作り味噌、子供と一緒に作れば、食育にもなります。
初心者にオススメ手作り味噌セット
材料を、個々に揃えるのは大変。初めて作る方でも大丈夫。手作り味噌セットがあります。大豆、塩、麹、全部セットになるのでオススメです。容器が無い方は、容器付セットになっているのもあるので安心ですね。
一度、作ってしまえば、簡単に出来るので、毎年、味噌作りを楽しめます。