【妊娠中も仕事を続けたいあなたへ】働く妊婦さんが知っておきたい体調管理・職場対応・制度ガイド

妊娠がわかったとき、喜びとともに不安になるのが「今の仕事、続けられるのかな？」ということ。働くママは、体調の変化に加えて職場の理解や制度利用のバランスに悩むことが多いものです。この記事では、妊娠中でも安心して仕事を続けるためのポイントを、体調・環境・制度の3つの視点から、わかりやすく解説します。

妊娠中の体調と仕事の両立

妊娠初期は、つわりや眠気、倦怠感がつきもの。特にオフィスワークでも、通勤や人間関係のストレスで体に負担がかかりやすくなります。妊娠中の体調の特徴は次の通りです：

• 超初期（妊娠1〜4週）：妊娠にまだ気づかず、いつも通りの仕事をしてしまう人が多い
• 初期（5〜15週）：つわりのピーク。通勤がつらくなるケースも
• 中期（16〜27週）：比較的安定。動きやすくなるが無理は禁物
• 後期（28週〜出産）：お腹が大きくなり、疲れやすくなる

職場での伝え方と理解を得るコツ

妊娠がわかったら、タイミングを見て上司や人事に報告をしましょう。報告の際のポイント：

1. 安定期前でも、つわりがひどい場合は早めに相談
2. 体調に合わせた業務の調整をお願いする
3. 妊娠による制限を一方的に伝えるのではなく、代替案も提示する

職場の理解を得ることで、精神的な負担も軽減されます。

妊婦さんが活用できる制度まとめ

働く妊婦さんのために、会社や国が用意している制度があります。これらを賢く使うことで、負担を減らしながら仕事を続けることができます。

• 母性健康管理指導事項連絡カード：医師の指導内容を職場に伝えるための書類
• 時差出勤・時短勤務：通勤ラッシュ回避や体調に合わせた勤務が可能
• 通院休暇・母性健康管理休暇：妊婦健診や体調不良時に活用
• 産前産後休業：出産予定日の6週間前から取得可能

産休・育休の基礎知識：働くママを支える制度

妊娠・出産を控える女性にとって、産前産後休業（産休）と育児休業（育休）は、心身の回復と育児準備をサポートしてくれる大切な制度です。日本では法律で守られており、正社員・契約社員・パートなど雇用形態を問わず、一定条件を満たすことで取得可能です。

産休とは？

産前休業は出産予定日の6週間前（双子以上は14週間前）から、産後休業は出産の翌日から8週間まで取得できます。産前休業は希望制ですが、産後休業は法律で必須となっています。

育休とは？

育児休業は原則として、子どもが1歳になるまで（条件により最大2歳まで延長可能）取得できます。産休明けから育休に入る流れが一般的で、その間も一定の条件で「育児休業給付金」が支給されます。

パパ育休ってなに？育児はママだけじゃない

2022年の法改正で新設された「出生時育児休業（通称：パパ育休）」は、赤ちゃんが生まれてから8週間以内に、父親が最大4週間まで取得できる制度です。これにより、出産直後のママをパートナーとして支える時間が確保され、家庭の絆が深まるだけでなく、育児のスタートを一緒に切ることができます。

パパ育休の特徴

• 柔軟な取得（2回に分けて取得可能）
• 雇用保険の条件を満たせば、パパも育児休業給付金が受け取れる
• 会社への申請は原則1か月前までに必要

近年は「男性も育休を取るのが当たり前」という社会の風潮も高まっており、企業側の理解も少しずつ進んでいます。パパが育休を取ることで、ママの身体的・精神的負担が大幅に軽減され、産後うつの予防にもつながるという研究報告もあります。

産休・育休は、制度として存在していても、内容を知らなければ活用できません。妊娠が分かったら、早めに職場の人事や上司に相談し、必要な書類や申請の流れを確認しておきましょう。また、パパと一緒に情報を共有して、夫婦で育児をスタートする準備をしていくことが、心にゆとりを持つ第一歩です。

実際に働く妊婦さんの声｜不安も希望もリアルに届けたい

妊娠が分かった瞬間、嬉しさの一方で「仕事はどうしよう…」という不安がよぎる方も多いのではないでしょうか。妊婦さんは十人十色、働き方や職場環境、家族のサポート体制によって感じることも変わります。

ここでは、実際に働きながら妊娠生活を送ったママたちの声を紹介しながら、「調べればわかる・安心できる」情報をまとめました。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、らびが寄り添います。

【体験談】働く妊婦さんのリアルな声

「つわりで出勤が本当に大変でした。でも上司に早めに相談して、時差出勤に変えてもらえて助かりました。」（30代・営業職）

「デスクワークで腰痛が悪化。マタニティクッションを持ち込んで、産業医のアドバイスで業務を調整してもらいました。」（20代・事務職）

「妊娠報告って勇気がいる。でも、先輩ママ社員が相談に乗ってくれて、すごく安心しました。」（30代・看護師）

妊娠中の仕事は、体の変化と向き合いながら日常を続けていく挑戦です。だからこそ、「無理せず助け合う」ことが何よりも大切です。

妊娠中の働き方で気をつけたいこと

• つわり・眠気・だるさなどの体調変化を軽視しない
• 勤務中に休憩をこまめにとる
• 体調に応じた勤務時間や業務内容の調整を申請する
• 産業医・人事担当・上司に早めに相談

これらを意識することで、身体的にも精神的にも安心して妊娠生活を送ることができます。

【知って安心】法律が守ってくれる妊婦さんの権利

日本では、妊娠中の女性を守るための法律がしっかり整備されています。主なものには以下の制度があります。

• 母性健康管理指導事項連絡カード：医師の指示で勤務内容変更が可能に
• 通院のための勤務時間の調整：妊婦健診の時間は有給とは別枠
• 産前産後休業：産前6週・産後8週の取得は法律で保障
• 育児休業：条件を満たせば正社員以外でもOK

これらの制度を「遠慮せず使う」ことが、母体の健康と赤ちゃんの命を守る一歩です。

職場への伝え方のポイント

妊娠報告は、タイミングと伝え方が大切です。安定期を待たず、体調が変わってきた段階で直属の上司に早めに伝えるのが基本です。

• 簡潔に事実を伝え、「相談したいことがある」と切り出す
• 自分が可能な働き方・調整案を用意しておく
• 会社の規定や制度を事前に調べておくとスムーズ

妊婦さん側も協力的な姿勢を見せることで、周囲も支えやすくなります。

【おすすめリンク集】もっと調べたいときはこちら

• 厚生労働省：働く妊婦のためのガイドブック
• 母性健康管理サイト（厚労省）
• 協会けんぽ：妊婦健診や給付金情報

あなた自身が正しい知識を持つことが、未来の赤ちゃんにとっての安心にもつながります。働く妊婦さんを、社会全体で支える時代が、もう始まっています。

まとめ：仕事もママライフも両立できる

妊娠中の働き方に「正解」はありません。妊娠しても変わらず働き続けたい人もいれば、体調や家庭の事情から一時的に仕事を離れる選択をする人もいます。大切なのは、自分の身体と心の声に正直になること。無理をして頑張りすぎてしまうことが、かえって赤ちゃんや自分自身の健康に悪影響を与えることもあります。

「周りに迷惑をかけたくない」「評価が下がるのが不安」——そんな声もよく聞かれます。でも、働く妊婦さんを守る制度は、あなたのために用意されたもの。遠慮せずに活用することは、甘えではなく当然の権利です。産休や育休、勤務時間の調整、産業医との面談など、あなたの健康と安全を第一に考えた制度を正しく知って、安心して活用しましょう。

また、パートナーや職場の理解と協力も重要な支えです。「一人で頑張らない」ことも、働く妊婦さんの大切なスキル。相談できる人を持つことで、心が軽くなる場面もたくさんあります。

これからママになるあなたが、笑顔で働ける環境をつくること。それは、赤ちゃんにとっても、周りの人にとっても、とても価値のあることです。

どんな働き方を選ぶとしても、それはあなたと赤ちゃんのための、かけがえのない選択。自分を信じて、安心できる道を一歩ずつ歩んでいきましょう。

ゆたぽん

妊娠・出産・育児体験ママ

私自身が第一子を授かるまでに妊活に悩み、不安な妊娠初期を乗り越えて、現在は3児の育児に奮闘中です。この経験をもとに、妊娠・出産・育児に関する情報をできるだけわかりやすくを心掛けて発信しています。

妊娠で悩んでいる方、計画している方、頑張っている方が「安心した」「少し前向きになれた」と思っていただけるようなサイトを目指しています。